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てきとう [妄想選]

 子供の頃、大人はちゃんとしているものだと信じ込んでいましたが、最近しらふになってやっと、「てきとう」な大人たちだらけだと、気付きました。
 今日も、気付きました。
 で、てきとうな大人たちがてきとうなのが問題なのではなくて、そんなてきとうな大人たちに、何年にも渡って、「お前って、ホント、てきとうだよな」って言われ続けてきたことです。で、ここにきて、そんな奴らの大半に、こう言ってやりたいから、言ってやります。

 俺は少なくとも、お前よりはてきとうじゃない!

 ……うーん、でも、これじゃ、なんか、負けたみたいでいやだな。やっぱ、こう言ってやる。

 俺は、だったら俺は、お前よりてきとうで在ってやる!!

 ……って、これでいいのか?
 これで、いいのだ!!

 はい。というわけで、世界で一番てきとうな人になることにしたボクちゃんとしては、ここからは、ホント、てっきとうにキーボードを叩き続けてやるから、覚悟しろ! 最後まで着いてこい!……いや、まあ、そこは適当に。すれば、いいじゃん、、、と、いう、わっけで、始まっちゃったね。適当文章羅列大会! わーい! わーい! なん、て、ね!! えーっと、じゃ、どうする? そうだね。これって、なんかフリートークみたいだよね。言うならばフリーライトってとこか!!

 自由な右翼。

 ちがうよ!
 つーか、ちがくなかったら、こえっ! いまんところきっちりかっちり組織ぐるみでやってるから、代議士の家に火を点けて腹さして自殺未遂してもうやむやにしてくれっけど、完全自由、フリーダムになったらどうなんの?

 ま、さして変わらないか。自由に廃墟を占拠するのも。

 そういえば、今から20年ほど前。実家のあったA市の隣にS市というのがありまして。そこにあった遊園地が潰れて廃墟になったという話。遊園地の廃墟って、なんかそそられるから行ってみたいと、帰省した夏に友人ヤンキーの車に乗って話を話をしたところ、その遊園地はすでに右の人々に占拠されたという話。
 右の人といえば、ニヤリーイコール、893。ですからして、刃向かうどころか、近づくことさえままならないわけですよ。
「今って極死会の総長、Tでしょ? アイツつれていけばなんとかなるんじゃないの?」
「そうだね……って、遊園地の廃墟行くのにそんな大物動かして、でかい組に行って、『遊園地に行けるよう、なんとか手を打ってください!』って土下座すんの? 意味ねぇ〜!……あっ、目っと、目っで、通じ合う〜♪」

 静香に夢中かよ!

 ちなみにその遊園地に近づくとどうなるかというと、
・周辺にはたくさんの警備の車(黒づくめ)
・近づき、恐れおののき、逃げようとすると、その黒い車じゃなくて、普通の乗用車が付いてくる。
・どこまでも、どこまでも、付いてくる。
・何をするわけでもなく、付いてくる。
・どこまでも、どこまでも、止まるまで、付いてくる。
・で、殺されると。殺、さ、れる、と。

 まあ、都市伝説ですわ。よくありがちの、都市伝説ですわ。でも、純朴ですから。15歳のボクといえば。

「やばいねっ! それ、やばい、やばい!!……じゃ、いっちょ行く?」
「えぇ〜〜〜!」

 ヤンキーのミラパル走り出す〜♪ 行き先は右の廃墟〜♪
 へたすりゃ殺られるかも、しれないのに〜♪ い〜ぃ〜♪
 誰にも知られず潜り込み〜、見つけた〜コーヒーカップ〜♪
 アイツと回し続けた、15のよ〜る〜♪

 はいはい。
 とまあ、そんなてきとうな歌を口ずさみながら、向かいました、右の廃墟。
 完全に真っ暗の中、いきなり照らされた派手そうな門。慌てて車の中までライトオフ!
「しーっ、、、誰か、いる?」
「見た感じ、誰もいない……と、思う、、、ような」
「ハッキリしろっ!!」
「しーっ」

 とまあ、これまたベタなやりとりしつつ、辺りを見回したいが、明かりを点けるわけにもいかず。
「とりあえず、このまま目が慣れるまでじっとしてよう。しばらくすれば、だいたい見えるようになるはずだ。鳥はそうやって暗闇でも飛べるようになるって話を聞いたことがある」

 それ、まちがい!

 まあ、それでも、ある程度、見えるように、、、なるわけない。
「つーかさ、明かりがまるでない時点で、誰もいないってことじゃないの?」

 ちっ、わかったような口をききやがって!……でも……それ、正解!!

 思いっきり、車のライトを照らすと……門には大きな鎖。中央には南京錠。
 ビニールっぽい布はところどころ朽ち、車のライトでも太陽の光で焼けて薄汚れた感じになっているのがわかる。
 観覧車の箱は、しっかり付いているけど、土台や柱はさび付き、動く気配もなく、ジェットコースターはなぜか山の中腹で止まったままであった。外から確認できるのはその程度。あとは中に入ろうと、たまたまミラパルコに積んであった……ていうか、明らかにどっかでパクっただろうっていう懐中電灯(何せ袋に入ったまま)を取り出し、ライトアップでちょっとした肝試しに向かう俺と幽界な仲間たち……ちがった! それじゃ、幽霊! ウエノと愉快な仲間たち。
 門は開けられず。その横の囲いをどうにかこうにか協力し合って、登りあって、中に入って、はい、ビックリ!

 入口すぐに、なぜか廃棄物がたんまり投げ捨てられた、大きな穴があったんですよ。奥さん。
 えっ? 横から避けて行けばいいじゃないかって? いやいや、それが、遊園地の構造上、横は抜けることができないほど高い壁で覆われていて、その大きな穴がなければあるはずの通路だけが、中へ通ずる道なのさ。
 確かに他にも裏門やらなんやら、行ける道は探せばあったと思う。でも、暗いから、そこまで無理しなくても、ねぇ。
 なにせ今日は霊というよりも右の怖さでの肝試しだったわけで、それがいないってことがわかったんだから。だったら本気の探索は、明るくなってからでいいいじゃない。ってね。なってね。帰ることになりました。

「黒い車とかも見当たらなかったね」
「なんだよ。口裂け女みたいな都市伝説かよ」
「うん……つーかさ。今、何時?」
「えーと…2時だよ」
「こんな時間に、こんな田んぼだらけの田舎道に、車って走っているかなぁ……ほらっ、うしろ」
 うしろを振り返る。カーブで途切れ途切れだが、確かに車がいるようだ。
「まあ、走ってる可能性もあるでしょ。だって俺らもこうして走っているわけでし。向こうからしたら、『こんな時間にこんなところで何やっているんだよ、あの車は』ってことに……つーか、近づいて来ているよね。かなりのスピードで」

 すでに20メートルほど後方まで近づいてきていた。そこまでくれば車種もわかる。
「カローラかぁ……普通だなぁ」
「……普通??」
「……まさか、ね」

 ちょっとだけスピードを上げる。カローラとの間隔は変わらない。
 もうちょっとスピードを上げる。カローラとの間隔は変わらない。
 カローラは、どこまでも、どこまでも、付いてくる。
 カローラは何をするわけでもなく、付いてくる。
 どんなに速度を上げても、カローラは、どこまでも、どこまでも、どこまでも、どこまでも……。

「もうダメだ! このままじゃ事故る! そこの広場に止めるから、そぐに降りて走って逃げるぞ!!」

 車は舗装道を降りて、潰れたラーメン屋の駐車場と思しき広場に突入し、急ブレーキ。傾きながら、煙を上げながら、止まると同時に、すべてのドアがいっせいに開き、飛び出す。走る。どことなく、それぞれの暗闇に向かって、それぞれが、何に構うことなく、すべてをかなぐり捨てて、懇親の力で走り始めた。
 間もなく後方で急ブレーキ音。ドアを明く音、閉まる音。小さな走る音、小さな走る音、小さな走る音、走る音、走る音、走る音、走る音、大きな走る音、大きな、走る……つーか、こっちかよ! なんで、こっちだよ!

「こっちじゃないですよ。本物は……あっち!!」

 なんて、おちゃらけて言ってみたいもんだ……ププッ!……って、笑っている場合じゃないから! あぁ、近づいている、近づいている、近づいてくる、近づいて、近づいて、今、まさに、振りかぶった手が、俺の、肩に、ど、すんと!!!!!………。

 もんどりうったのって、何年ぶりだろ?

「いってぇーーーー……いや、つーか、あの、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんくさい、ごめんなさい……って、なんで、俺が謝らなくちゃならないんだよ!!……あっ、いや、嘘です。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんくさい、ごめんなさい……」

 しばし。何もなく。

「……あれ? 気のせい? あまりにも深い恐怖心が作り出した幻聴? 足音が幻聴? そうだ、そうに決まってる。カローラ自体、車内みんなが恐怖のあまり作り出した共同幻覚に決まってる。だって、カローラって、ねぇ。そんなベタ
な。ベタすぎんでしょ。あー、ビビッた。マジ、ビビッた」

 と、安堵の表情で顔を上げ、

 のぅうああああああああぁ! 人、人、人! マジ、マジ、マジ!! 人、マジ、人!!
 助けて〜! 誰か助けて〜! ボクの目の前に怖い人が! 怖い女の人が! 恐ろしい女の人がぁぁぁぁぁぁあ!!

「私、綺麗?」

 いや、そうでもないです。いや、嘘です。綺麗です。その思いっきり裂けた口がとってもチャーミング、、、って。

 右翼じゃなくて口裂けの方かよ! おい!!

 はい。というわけで、てきとう都市伝説ミステリーてきとう小説風てきとう文章、いかがでしたか?
 と聞いてみたものの、誰の評価も聞かん!

 ね。

 というわけで、ここまで読み切った人。

 死ね。

 いや、その前に、金くれ。

 くれない。だよね。じゃ、はい、さよなら。さよなら。さよなら。


追伸:わりと腕が疲れた


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コメント 3

tblmn

最後まで読まされた!

死ね。
by tblmn (2006-08-25 01:31) 

ひろふみ(←ついに!)

私の勤務地でもライトウィンガーがめっちゃいます。

…さて、死ぬかぁ…
by ひろふみ(←ついに!) (2006-08-25 08:22) 

ウエノミツアキ

>とばるさん
よかったね……もはや死ぬな!(←てきとう)

>ひろふみさん
ついに死にましたか……輪廻!(←てきとう)
by ウエノミツアキ (2006-08-26 15:32) 

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