SSブログ

スカイマークエアラインズ酷評 [駄文選]

 というわけで、下関から帰ってきました。
 で、まず最初に申したいのが搭乗した飛行機の話。
【行き】
 乗った。何となく狭い。座る。たぶん狭い。いや、狭い。どう考えても狭い。隣に乗っていた編集の方を見る。
「いや、気のせいじゃないっすよ」
 その幅、メキシコで乗った最安値のバス程度。飛行機なのに。これ、飛行機なのに。

 動いた。離陸。直後。足下から「ピュン」って怪音。
 乗っていたのは羽根付近。恐らく動力系統が集中している場所。
 隣に乗っていた編集者と顔を見合わせる。
「いや、気のせいじゃないっすよ」

 しばらく後、機が安定する。そこで機内放送。
「機の中央部分の空調が不調のため、お客様にご迷惑をおかけしますことを……」云々。
 結果、グングン寒くなっていった。CAに毛布をもらう。すごく小さい。2枚もらう。それでも寒い。隣の編集を見る。
「いや、気のせいじゃないっすよ」

 まあ、空調の故障だけで良かったとしよう。

 到着。電車に乗り換え。時計を見る。何となく予定より遅れている。
「いや、気のせいじゃないっすよ」

 15分遅れ。まあ、まあ、そんなときもあるよね。飛行機って。

 で、3日間いろいろ仕事して、福岡空港に戻る。ちょっと早め。搭乗手続きしてからメシ食って、飲んだくれて、おみやげ買って、丁度いい時間。搭乗手続きのためカウンターへ向かう。
「お客様、すみません。搭乗手続きできるまであと10分ほどありますので、後ほど来てください」
 10分って。10分くらい都合付くだろ。15分とか平気で遅れるんだから。
 まあ、でも、まあ、メシ食ってからでもいいかとやり過ごすことに。でも、隣の編集者はメシ屋に向かうエスカレーターにて。
「ふざけんなんよ!」

 メシ食った後、搭乗手続きカウンターへ向かう。券を差し出す。すると……。
「お二人様ですね。窓際の2名席をご用意したいのですが、今からですと機内後方か、もしくは羽根の上の席になります」
「羽根の上って、要するに見晴らしが悪いってこと?」
「はい」
 つーか、俺ら、はっきし言って一番に来たんだけど。それで追い返されて、結果、そんな席しかないってどういうこと? ねぇねぇ?
 まあ、でも、僕ら大人なので、別に見晴らしとかどうでもいいから、「どこでもいいですよ」って言った。で、隣の編集者はというと……「ふざけんなんよ!」とはさすがに言ってなかった。それはね。さすがに。

 搭乗手続きも済まし、あとは乗るだけなのでおみやげを物色。取材に行っていた場所は山口県下関市。でも、乗るのは福岡空港。もう、空港中が明太子。確かに俺、明太子好き。でも、ねぇ。どうせ、いずれは福岡にも来るし。そのとき、改めて明太子を買えば……なんて思っていると、売り子のおばはんが「これ、美味しいですよ。どうですか?」なんてね。で、食べてね。「う、美味いじゃん!」とかなってね。で、買っているわけですよ。明太チーズとか。イカ明太とかね。
 買った物をなんとかカバンに詰め込み、時計を見るとまだ時間あり。
 20時越えていましたが、まだやっていた喫茶店を見つけ、とにもかくにも酒飲んで待つことに。そこで空港内放送。
「……21時50分に出発予定です。遅れまして申し訳ありませんが、もう少々、お待ちください」って感じの放送が流れる。俺、言う。
「まさか俺らの飛行機がないよね? だって21時15分発の飛行機が21時50分って。そんなに遅れるわけないよね」
「いや、でも、今、スカイマークエアラインズって言いましたよ」
「ま、マジで!」

 マジだった。
 21時15分発の飛行機が35分遅れに。そうなると東京到着予定も30分ほと遅れるわけで。つーか、計算すると家にたどり着かない時間なわけで。
 つーか、遅れすぎじゃね? だって30分発のJALは10分遅れで出ているし。ANAなんてほぼ定時に出発しているわけだし……

ANA「いやー、日曜の夜はホント混んでんな。必死だよ。俺らですら必死だよ。というわけで、ウチら最終便ギリなんだけど、今回も何とか都合付けてよ」
JAL「……えーっと、そうですね。はい。解りました。10分遅れまでなら、なんとか」
ANA「悪いね。いつも」
JAL「いやいや、もう、ANAさんあっての国内線ですから。それは、もう。うちなんてANAさんのおこぼれもらってなんとか成り立っているようなもんですから。はい」
ANA「いやいや、何言っちゃってんの。統合してイケイケなんじゃないの。えーと、なんだっけ? 日本エアマグナムだっけ?」
JAL「違いますよぉ。マグナムじゃなくてシステムですって。つーか、マグナムって、飛行機がそんな拳銃みたいな、物騒な名前付けてたら、お客さん、誰も乗りませんって」
ANA「まあ、システムだったとしても、あんまり乗らなかったわけだけどな」
JAL「えぇ、まあ」
ANA&JAL「ハッハッハ」
ANA「……と、そんなバカ話してたらまた遅れちまうって。えーと、じゃ、ウチをまず下ろして、その後JALさんを下ろして、JALさんが客を乗せて10分遅れで出し、ウチがその後、定時で出すってことで」
JAL「はい。すぐに管制塔へ連絡して!」
SKY「……えーと、お取り込み中に申し訳ないのですが、ウチの飛行機が下りられないで待っているんですが」
JAL「ふーん……つーか、アンタどこだっけ?」
SKY「はぁ。あの、何ヶ月も一緒にお仕事させてもらっているのでご存じだと思いますが、スカイマークエアラインズです」
JAL「ふーん……で?」
SKY「ですから、ウチの機が上空で待っている状態でして。ぶっちゃけ、JALさんやANAさんよりもウチの方が出発予定は先でして。このままですとお客様を1時間ほど待たせることに……」
ANA「いいじゃん。待たせれば。お客様って、様を付けて呼ぶような客? 金持ってないヤツばっかだろ? 年に1、2回程度しか飛行機に乗らないヤツばっかだろ? アンタのところ……えーと、なんだっけ? スカイマックさん?」
JAL「マックって! 客はみんなバリューセットばかりだからって!!(苦笑)」
SKY「……」
ANA「ウチやJALさんが満席の時にリピーターさんのおこぼれあずかれるかもしれないことを考えれば、どっちが大切か、解りますよね? あと、万が一、会社が傾き、ウチやJALさんと統合ってことになった場合、自身の去就を握っているのは誰か、解りますよね? それでも先に下ろしてほしいっていうのなら、先にしますが? どうします?」
SKY「いや、もう、それはANAさんとJALさんの後で全然OKですって! 頼みます! 後にしてください!!」
ANA「でしょ? もう、余計な口を挟むからまた遅れちゃいましたよ。アンタのところだけね(笑)」

 なんて会話が裏で行われていたわけですよ。これ、間違いなく。

 結果、出発したのは22時。到着後、羽田空港内をモノレール乗り場へ向かう途中、誓った。

 スカイマークに乗らなくて済むような、金持ちになろう。ANAのファーストクラスに乗らせてもらえるような、先生になろう。そのためにがんばって仕事しよう、って。
 ありがとう、スカイマークエアラインズ。そして、さようなら。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 2

が す

航空各社の会話にniceを送ろうとしたら「なお、「nice!」はSo-net blogに登録しているユーザーしか行えません。またユーザー1人につき、1つの記事に送ることのできる「nice!」は1回だけとなります。」

あ、そう……

http://www.so-net.ne.jp/blog/sitetour/6.html
by が す (2005-11-03 14:19) 

ウエノミツアキ

>がす
そう、まるでナイスじゃないシステムなんだよね。
さすがだよ、ソニー様。
by ウエノミツアキ (2005-11-05 03:45) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。